2008年09月24日
サーブ&ボレーが消えた理由 最終回 ボロテリー2つの予言
サーブ&ボレーが消えた理由 最終回 ボロテリー2つの予言
*参考:テニスジャーナル1992年4月号
「ニック・ボロテリーが語る 90年代のテニス界」
前回、ボロテリーの新しい指導法=システム5 そしてテニスコートを5つのエリアに分け、ゾーン1~ゾーン5として各エリアを呼び、それぞれ選択するショットがあることを紹介しました。
ボロテリーが予言をする前まで、テニスラケットは新たな時代になっていて、宇宙時代の材質の出現、構造上の変化、軽量、頑強、コントロール性、パワー、ラケットの厚さや断面形状の変化などの恩恵を受け、ウィンブルドンは強烈なビッグサーバーの時代になっていました。(参考:9月22日の日記)
ゾーン5から常に強烈なサーブをセンターやサイドに打ち込み、
厳しい反撃(リターン)を受けることなくゾーン2、ゾーン1へ移動完了。
そのゾーン1、ゾーン2で優れたネットプレイでポイントをとります。
レシーブゲームでもゾーン1、2に進出すれば、ゲームが優位になる、
この頃のウィンブルドンはそんな時代でした。
1992年4月 ボロテリーが予言したことは2つ
「1990年代のプレイヤーにメインとなるショット」
① サービス・リターン
ビッグ・サーバーへの対抗、リターン力で相手のサービスアドバンテージを奪う
② 相手の逆をつくショット
プレイヤーの動きが素早くなり、コーナーからのリカバリーが速くなったため、いちばん攻めることができるのは、相手の逆、への攻撃 つまり意外性
この1992年当時、システム5の恩恵を受けた選手が、大きな実績を上げています。
ジム・クーリエ・・・世界NO1、全豪、全仏優勝、翌1993年全英準優勝
アンドレ・アガシ・・・1992年全英優勝
このインタビューの本質、ボロテリーの予言とはすなわち、
“世の中には予言に聞こえるが、ボロテリーにとっては必ず起きる現実”
すでに先をいっているボロテリー、だからキーワードを公開=余裕 ということ。
クーリエやアガシはボロテリーの予言をこの時期すでに実践。
従来ゾーン5まで下がって戦う、ビッグサーバーのリターン、ストローク戦を、ベースライン上、ときにゾーン4まで前に進め、
・リターンでサービスアドバンテージを奪う
・速いテンポの目的を持ったショットの組み立て、そして相手をかく乱、
逆をつくショットで止めを確実に刺す。
・上記戦術の実践を支える戦略、システム5とそれに基づいたスポーツ科学の恩恵。
高度なリターンとライジングでの自由なボールコントロールを実装済み。
クーリエ、アガシ、後のさらに高度化した選手を生む“きっかけ”・・・
そしてなぜか似たようなことを、当時世界ランク25位の伊達選手が実践してます。世界トップを狙う飛躍の準備ができていた、ということになります。
日本人だけではないのでしょうが、とかく今ある現実を見て、
素直に受け入れたり、何も疑問に思わないという風潮があります。
はやり言葉「KY=空気を読まない」これはイノベーションには敵となる考え。
ただし人間同士の尊重には大事なこと、世の中難しいもんだな・・・と感じます。
折を見て、私がKYとなり、女子日本選手が世界で戦う方法について、
日記にしたいと思っています。
見たくない? はい、自己満足ですから、自由にやります。ブログだし。
*参考:テニスジャーナル1992年4月号
「ニック・ボロテリーが語る 90年代のテニス界」
前回、ボロテリーの新しい指導法=システム5 そしてテニスコートを5つのエリアに分け、ゾーン1~ゾーン5として各エリアを呼び、それぞれ選択するショットがあることを紹介しました。
ボロテリーが予言をする前まで、テニスラケットは新たな時代になっていて、宇宙時代の材質の出現、構造上の変化、軽量、頑強、コントロール性、パワー、ラケットの厚さや断面形状の変化などの恩恵を受け、ウィンブルドンは強烈なビッグサーバーの時代になっていました。(参考:9月22日の日記)
ゾーン5から常に強烈なサーブをセンターやサイドに打ち込み、
厳しい反撃(リターン)を受けることなくゾーン2、ゾーン1へ移動完了。
そのゾーン1、ゾーン2で優れたネットプレイでポイントをとります。
レシーブゲームでもゾーン1、2に進出すれば、ゲームが優位になる、
この頃のウィンブルドンはそんな時代でした。
1992年4月 ボロテリーが予言したことは2つ
「1990年代のプレイヤーにメインとなるショット」
① サービス・リターン
ビッグ・サーバーへの対抗、リターン力で相手のサービスアドバンテージを奪う
② 相手の逆をつくショット
プレイヤーの動きが素早くなり、コーナーからのリカバリーが速くなったため、いちばん攻めることができるのは、相手の逆、への攻撃 つまり意外性
この1992年当時、システム5の恩恵を受けた選手が、大きな実績を上げています。
ジム・クーリエ・・・世界NO1、全豪、全仏優勝、翌1993年全英準優勝
アンドレ・アガシ・・・1992年全英優勝
このインタビューの本質、ボロテリーの予言とはすなわち、
“世の中には予言に聞こえるが、ボロテリーにとっては必ず起きる現実”
すでに先をいっているボロテリー、だからキーワードを公開=余裕 ということ。
クーリエやアガシはボロテリーの予言をこの時期すでに実践。
従来ゾーン5まで下がって戦う、ビッグサーバーのリターン、ストローク戦を、ベースライン上、ときにゾーン4まで前に進め、
・リターンでサービスアドバンテージを奪う
・速いテンポの目的を持ったショットの組み立て、そして相手をかく乱、
逆をつくショットで止めを確実に刺す。
・上記戦術の実践を支える戦略、システム5とそれに基づいたスポーツ科学の恩恵。
高度なリターンとライジングでの自由なボールコントロールを実装済み。
クーリエ、アガシ、後のさらに高度化した選手を生む“きっかけ”・・・
そしてなぜか似たようなことを、当時世界ランク25位の伊達選手が実践してます。世界トップを狙う飛躍の準備ができていた、ということになります。
日本人だけではないのでしょうが、とかく今ある現実を見て、
素直に受け入れたり、何も疑問に思わないという風潮があります。
はやり言葉「KY=空気を読まない」これはイノベーションには敵となる考え。
ただし人間同士の尊重には大事なこと、世の中難しいもんだな・・・と感じます。
折を見て、私がKYとなり、女子日本選手が世界で戦う方法について、
日記にしたいと思っています。
見たくない? はい、自己満足ですから、自由にやります。ブログだし。
コメント
ニックボレテリの予言の話は大変興味深く読ませていただきました。クーリエもアガシもボレテリの教え子ですよね。21世紀のテニスについて、彼がどう考えているのか知りたいですね。インタービューしてみますか。
投稿者 Tennisnakama
2008/09/24 19:49
こんばんは。さすがTennisnakamaさん。まさに私が一番興味を持っていることです。私から見ると、直接コミュニケーションがとれるなんて夢見たいです。ボロテリーの予言(記事文中は予想とひょうげんしてますが、もっと強いものを感じ予言と私は表記しました)、それがサーブ&ボレーだとしたらたまげますね。16年前のシステム5では選手の個性を重視したプログラムなので、とても多様化した選手が今後も出現してくるのでしょうか。ボロテリーの今、本当に知りたい話です。
投稿者 モモビラス
2008/09/24 21:38